札幌の私には 昨年と同じようにラベンダーが咲き、黒猫がいる初夏が来た。
それなのに、故郷の友人達には いつもの日常が戻らない。
気仙沼の実家に 震災後始めて帰った日の夕方。
「直ぐに来れなくてごめんね!!」って・・・。
その夜遅く いきなり実家に訪ねて来たあなたと 駐車場に車を止めて 灯りを失い瓦礫も見えず漆黒の闇と化した 2人の生まれた町を背にして 珍しく真面目な話をしたね。
私を待ってたんだろうなって、ヒシと伝わってきたから、
「ごめんね!!」としか言えなかったけど、生きていてくれただけでありがたかった。
震災発生後 父の生存をようやく確認した後 友人達の安否確認が全然取れなくて 片っぱしから色んな所に連絡を入れて、 あなたの娘さんを探して それで無事を知ったんだよ!!
1ヶ月以上過ぎてやっと聴いた生の声。
生きてて 良かった。それだけだった・・・。
この先、もし私に何かあったら、同じように探し出してね。
私もきっと生きているから。