虹の旅人

2011年3月11日 故郷が壊滅。 人生はNext Stageへ

40年前のサラダボール

   先日の夜 番組途中に登場する豆柴の仔犬・豆助君の斜め走りが可愛いくて 「和風総本家」を観ていたら イタリアのレストランでも使われる日本製の美しい木のサラダボールが映ってました。
 
それは寄木と木挽きの伝統的な器で 箱根の日下部産業という所のもので 日下部産業が経営困難になったとき ラ・ルース代表・相田さんが工場を買い取り 日本の寄木の技を世界に広めた。という内容だったと思います。
 
最後まで番組を観ているうちに 「そういえば我が家でいつも使っているサラダボールも 似たような感じだな~」と思って ひっくり返して裏書きを見ると・・・
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箱根の住所で 「日下部産業」と書いてありました。
どうりでシンプルだけど軽くて使い易いはず。
どんなサラダを盛り付けても 野菜が美味しく見える器なので 飽きずに40年間ずっと使ってました。
 
一人暮らしを始めたばかりの当時 気仙沼の親友・M子ちゃんに「今年の誕生のプレゼントは 何が欲しい?」と聞かれて 「サラダボール!!」と答えました。
 
まさか学生気分の抜けないM子ちゃんのプレゼントが 「伝統工芸の器」とは思っていなくて 今回ビックリです!!
 
現在の日下部産業三代目は仕事歴が25年目の若い方なので 私のサラダボールはたぶん二代目のお父さんか または初代のお祖父さんが作ったのかなと思います。
 
本来なら親友のM子ちゃんに直ぐに連絡して 「40年前にプレゼントしてくれたサラダボールは 素晴らしい伝統工芸の器だよ」と 改めてお礼を言いたいけれど 東日本大震災に被災してM子ちゃんの気持ちにわだかまりがある今は まだ言えません。。。。
 
 
2011年3月11日。
M子ちゃんの家が 地震の後の巨大津波に襲われたときは 高価な食器類も家財道具も衣類も まだ残っていました。
その夕方 気仙沼の内湾が延焼して鹿折の町に燃え移り 夜半にはM子ちゃんが大切にしていたもの全てが燃えて消えました。
 
私はこれからもサラダボールを大切に使い続けて いつか話せるときがきたら 「物が消えても M子ちゃんが身に付けている 選択眼は素晴らしい!!」と伝えたいです。
 
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