虹の旅人

2011年3月11日 故郷が壊滅。 人生はNext Stageへ

大国主命の婿入り

 出雲大社平成の大遷宮に参列して 昨年11月末には再び夫婦で出雲大社にご参拝するき機会に恵まれました。
           参照記事  →神在祭に参列 (2017・11・28)
 
島根県出雲大社の御神酒の名は”八千矛”で 古事記による大国主命の数ある異称に因んだものとか。
大国主命は大黒様と呼ばれて親しまれているのですが これは11月の出雲滞在したときの話です。
 
私達夫婦が出雲入りしたのは神迎え前日26日の夕方遅く 夕飯を求めて門前町を散策していたときには 大方の店は閉まっていました。
静まった町内で「せっかくだから・・・」」と 翌日に控えた神迎え行列の道筋を 下見がてら歩いていると 目に止まったのが出雲大社の御神酒を取り扱う「山崎酒店」。
 
店に入ると奥から出て来たのが店主の山崎さん。 
御神酒・八千矛狙いで品定めをする私達に 「地元のわたしたちは~ ”お忌みさん”と言って 神迎えから2週間は~ 神様の滞在に邪魔にならないように テレビの音も低くして~ 派手なことはせず 静かに暮らしてるんですよ~」と 穏やかな出雲弁で教えてくれました。 
 
そうこうしているうちに私が気に入ったのが 1480円と値段も手ごろな「御神酒・八千矛入り大黒様」の陶器製徳利。
 
”八千矛”をお土産にする都合もあり  大黒様徳利の在庫も確認して「神迎え翌日28日には来店して お酒をまとめて買うので梱包して北海道送りをお願いします」と 店を後にしました。
 
そして28日。
再訪してみれば 「神迎えの参拝客が次々に ”八千矛入り大黒様徳利”を買って行き 珍しく全部売り切れてしまった~」と申し訳なさそうに語られました。
 
思ってもいない展開に落ち込んで 諦めきれずに店内をズググズ見回る私の目に ”ピッピ‼!”と飛び込んで来たのが ディスプレー用の「お酒が入っていない 空っぽの大黒様徳利」。
 
「この大黒様を 譲って頂けませんか?」と申し出ると 「それをど~するの?」と山崎ご夫妻に 訝しがられたのですが
「一合瓶の”八千矛”を買って入れて神棚にお供えします。 失ったコルク栓は 手持ちコルク栓を削って作るので大丈夫です」と 山崎酒店の奥様に無理を言って了承して貰いました。
 
奥様は 大黒様の徳利を綺麗に拭き  丁寧にパッキングしながら 「私の好きな大黒様を婿入りさせます。 どうか大切にして下さい。」と手渡してくれました。
 
出雲の山崎酒店のご夫婦に愛された店の看板役の大黒様が 北海道の我が家に御輿入れしてくれたのですから有難いことです。
もちろん早速 御輿入れのお礼に北海道銘菓を送りました。
 
正月に 山崎酒店の奥様から届いた年賀状には 「出雲から婿入りした大黒様を 可愛がってください!!」と書かれてありました。
 
本来なら 神棚にお供えする御神酒入りの大黒様ですが  柔和な笑顔に見守られたくて 居間のカップボード上に鎮座しています。


出雲大社にご参拝の折には  大社近くの山崎酒店にて「”北海道の大黒様の婿入り先のブログ”を見て来店した」とお話して見てください。

仲睦まじいご夫妻が きっと 優しく接客してしてくれると思います。


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