虹の旅人

2011年3月11日 故郷が壊滅。 人生はNext Stageへ

「相談役 島耕作」52年勤めた会社を退任

   

 22歳の島耕作が 初芝電産に入社したのは52年前。

著者の弘兼憲史さんも 島耕作と同い歳で 岩国出身も早稲田卒も同じ。

かつて弘兼さんが勤務した 松下電器産業を思わせる会社背景だったので そのつもりで読んでました。

 

課長 島耕作(1983年昇進)から始まって 部長(1992年昇進)→ 取締役(2002年昇進)→ 常務(2005年昇進)→ 専務(2006年昇進)→ 社長(2008年昇進)→ 会長(2013年昇進)→ 相談役(2019年昇進)→社名変更後の「テコット」退職(2022年)のサラリーマン人生。

 

今のご時世 普通は65歳の定年退職なので 10年長く会社に在籍できたのは 良き時代の出世頭だと思いますが 漫画「島耕作」は 74歳で社外取締役となり  シリーズは続いて運の良いサラリーマン人生をまっしぐらです。

 

私はサラリーマン夫の妻であり 50歳で就いた仕事の関係で 会社幹部の方とお会いする機会が増えました。

その度に思ったことは 企業の中には”島耕作”はいないし 男性と女性では会社に対する目線が全然違うと言うことでした。

 

1990年代にバブルがはじけ 2008年にリーマンショックが起きました。

20020年にはコロナ禍があって 追い打ちをかけるようにウクライナ戦争が始まり 経済の行く先が世界レベルで読めない状況に陥りました。

中でも島耕作が 花形産業として入社した家電業界の凋落ぶりは 誰もが知るところかと思います。

本の中では 首脳陣となった島耕作も後輩の国分さんも 会社危機の都度に悩んで決断したはずなのに この局面で「テコット」の半導体部門を売却したことが 大きな判断ミスとなってしまいました。

 

昨今の日本経済が低迷しているのは 当時の財政界トップが 世界情勢を読み切れなかったから 経済戦略に負けたからと思う所もあるのですが かく云う私も 日本の家電より低価格という理由で 洗濯機に強いアクア(サンヨー) 東芝と同部材ならテレビはハイセンス(東芝)を購入。

 

企業人間・島耕作が 会社を退職する前に語った言葉は「老兵は死なず ただ消え去るのみ」でした。

男性社会で活躍した老兵たちは 自分の周りのしがらみや 椅子取りゲームに興じていなかっただろうか。

違う世代の”新たに出た杭”を 見守って育ててくれただろうか。とふっと思いました。

 

何はともあれ 島耕作さま!! 52年間の会社勤め お疲れ様でした。

 

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